経営者が忘れがちな「個人側の税金」とは ― 会社の数字だけ見ていると、思わぬ落とし穴があります ―
法人経営者の方とお話をしていると、
「会社の税金は税理士に任せているから大丈夫」
「法人税・消費税は把握している」
という声をよく耳にします。
一方で、意外と見落とされやすいのが、
経営者“個人”として負担している税金です。
会社の数字がきれいに整理されていても、
個人側の税金を正しく理解していないと、
「手取りが思ったより増えない」
「あとから想定外の税負担が出てくる」
といった事態が起こりがちです。
今回は、**経営者が特に忘れやすい「個人側の税金」**について、実務の視点から整理します。
1.「会社」と「個人」は税金の世界では別人格
まず大前提として、
会社(法人)と経営者個人は、税務上まったく別の存在です。
法人 → 法人税・法人住民税・法人事業税・消費税
個人 → 所得税・住民税・社会保険料 など
この切り分けを意識していないと、
「会社で利益が出ている=自分も余裕がある」
と誤解してしまいがちです。
実際には、
会社の利益と、経営者個人の可処分所得は一致しません。
2.経営者が忘れがちな個人側の税金①
役員報酬にかかる「所得税・住民税」
経営者個人にとって、最も基本となるのが役員報酬です。
役員報酬は、
法人側では「損金(経費)」になりますが
個人側では「給与所得」として課税されます。
その結果、
所得税(累進税率)
住民税(一律10%)
が毎月・毎年、確実にかかります。
法人税だけを意識して役員報酬を高く設定すると、
個人側の税率が一気に上がり、トータルでは不利になるケースも少なくありません。
3.経営者が忘れがちな個人側の税金②
住民税は「ワンテンポ遅れて」やってくる
住民税は、前年の所得をもとに課税されます。
そのため、
会社の業績が落ちた
役員報酬を下げた
という年でも、
前年の好調時の所得に基づく住民税が課税されることがあります。
「今年は報酬を下げたのに、住民税が高い」
と感じる理由の多くは、このタイムラグです。
資金繰りや生活費を考えるうえで、
住民税は必ず“翌年分まで含めて”見積もる必要があります。
4.経営者が忘れがちな個人側の税金③
社会保険料は「税金ではないが、実質的な負担」
厳密には税金ではありませんが、
**社会保険料(健康保険・厚生年金)**は、
経営者個人にとって非常に大きな負担です。
特に注意が必要なのは、
役員報酬を上げる
→ 社会保険料も連動して増える
→ 手取りは思ったほど増えない
という構造です。
法人・個人トータルで見ると、
「税金より社会保険料の方が重い」
というケースも珍しくありません。
5.経営者が忘れがちな個人側の税金④
配当・不動産・副収入への課税
経営者の方は、以下のような収入をお持ちのことも多いです。
株式の配当
不動産収入
副業・講演料・原稿料 など
これらは、役員報酬とは別に
個人の所得として確定申告が必要になります。
特に注意したいのは、
「会社とは関係ない収入だから大丈夫」
「源泉徴収されているから問題ない」
と思い込んでしまうケースです。
実際には、
合算すると税率が変わる、住民税が増える
といった影響が出ることがあります。
6.なぜ「個人側の税金」は見落とされやすいのか
理由はシンプルです。
法人税・消費税 → 決算で“見える”
個人の税金 → 給与天引きや翌年課税で“見えにくい”
その結果、
会社の数字だけを見て経営判断をしてしまう
ということが起こります。
しかし、本来重要なのは
「法人+個人トータルで、どれだけ残るか」
という視点です。
7.まとめ:経営者こそ「個人側」まで含めて考える
経営者にとっての税務は、
「会社の税金」だけでは完結しません。
役員報酬
所得税・住民税
社会保険料
副収入への課税
これらを含めて初めて、
本当の意味での手取り・可処分所得が見えてきます。
役員報酬の金額や設計一つで、
将来の税負担や生活の安定性は大きく変わります。
「会社の税金は見ているけれど、
個人側までは整理できていない」
そう感じた方は、
ぜひ一度、法人と個人をセットで見直してみてください。
状況に応じた最適なバランスについて、
お気軽にご相談ください。
【在庫管理が節税につながる理由】 —在庫の“見える化”が企業財務を強くする—
1.導入:なぜ「在庫管理」に税務上の注目が集まるのか
在庫は、業種を問わず多くの企業にとって「売上の源泉」である一方、適切な管理がされていなければ“税務リスクの温床”にもなり得ます。
特に中小企業では、棚卸の手順が曖昧だったり、在庫評価が担当者任せになり、結果として決算に影響してしまうケースが少なくありません。
在庫は「資産」であり、期末在庫が多いと利益が増え、逆に少ないと利益が減ります。だからこそ、在庫管理は経営管理であると同時に、正確な税務申告に直結する重要テーマといえます。
本稿では、在庫管理がどのように節税につながるのか、その仕組みと判断軸を、2025年時点の税法に基づき整理します。
2.制度解説:在庫評価と利益の関係
税務上の「在庫(棚卸資産)」は、取得価額または低価法が原則です(法人税法第22条・同施行令)。
期末在庫が増えると、その分だけ当期の売上原価が減り、結果として利益が増えます。逆に、在庫が減ると利益は減ります。
▼売上原価の計算式
つまり、期末在庫を正しく評価できるかどうかが、利益と納税額に直結します。
特に、劣化・破損・陳腐化(型落ち品)などで価値が下がった在庫は、税務上「評価損」を計上できる場合があります。これが節税につながる大きなポイントです。
3.実務上の判断軸:担当者が迷いやすいポイント
在庫管理で判断が難しいのは、次のようなケースです。
●①「本当に使えない在庫」かどうか
劣化や破損があっても、証拠(写真・廃棄記録・棚卸表)がないと評価損は認められない可能性があります。
●②「陳腐化(型落ち)」の判断基準
家電、アパレル、季節商品などは、販売価値が大幅に下がることがあります。
ただし、値下げ販売の事実や市況下落の証拠が必要です。
●③棚卸の方法
・実地棚卸をしていない
・担当者ごとに評価基準が異なる
・棚卸差異の原因を追跡していない
——これらは税務調査で特にチェックされるポイントです。
●④「仕掛品・原材料」などの評価
製造業では、仕掛品や加工途中の材料の評価が複雑になりやすく、算定方法に一貫性が必要です。
4.よくある誤解と、そのリスク
在庫管理には、次のような誤解が多く見られます。
❌ 誤解①:在庫は“実地棚卸”をしなくても推定でよい
→ 税務上は、実地棚卸が原則。推定は原則認められません。
推定で算定すると、後日否認され、追徴課税につながる恐れがあります。
❌ 誤解②:使えなくなった在庫は捨てれば経費になる
→ 廃棄の事実と理由を示す証拠が必要。
特に、大量廃棄の場合は廃棄記録や写真が求められます。
❌ 誤解③:古くなったものは一律に評価損にできる
→ 実際の販売価格の下落、型落ちの事実など、合理的な根拠が必須です。
誤った判断は税務調査での否認につながり、追加の納税や加算税のリスクが生じます。
5.現場で役立つ対策・チェックポイント
在庫管理を節税につなげるには、「正しい評価」と「証拠の残し方」が重要です。
▼年度末前に確認しておくべきポイント
棚卸の実施日と手順を明確化する(マニュアル化)
劣化・破損・陳腐化在庫の洗い出し
廃棄記録の保存(写真・数量・廃棄理由)
市場価格の下落があれば、**価格証明(値下げ履歴や競合価格)**を保管
仕掛品・原材料の評価基準を一貫して運用する
棚卸差異が出た場合は、原因を把握し、次回の管理改善につなげる
▼在庫管理の整備は、次の経営効果も生みます
資金繰りの改善(不要在庫の圧縮)
発注ミスの削減
粗利率の改善
不正・ロスの防止
経営判断のスピード向上
税務だけでなく、経営管理全体に好循環をもたらす“投資対効果の高い取り組み”といえます。
6.まとめ・行動のすすめ
在庫管理は「節税テクニック」のように語られることがありますが、本質は“正しく企業活動を記録する”という基本にあります。
適切な棚卸と評価は、税務リスクを下げるだけでなく、経営の透明性を高め、企業の信頼性向上にもつながります。
「期末が近づいたから棚卸をする」のではなく、平時からの在庫管理の整備が、最も確実で持続的な節税につながる方法です。
在庫管理や在庫評価の見直しをご検討中の方は、どうぞお気軽にご相談ください。
御社の業種・在庫特性に応じて、最適な方法を丁寧にご提案いたします。
年末賞与で「節税効果を最大化」する方法 ― 2025年の税務と実務のポイント ―
1.導入:年末賞与が注目される理由
年末は、1年の業績を踏まえて社員への「賞与(ボーナス)」を支給する企業が多い時期です。
賞与は社員のモチベーションを高める重要な手段である一方、法人にとっては「損金算入できる時期」や「支給方法」によって、節税効果に大きな差が生じます。
特に、支給時期の判断を誤ると、損金算入の時期が翌期にずれ込み、税負担が重くなるケースも見られます。
本稿では、制度上の正確な理解とともに、「年末賞与をどう扱えば節税効果を最大化できるか」を、実務的な視点で整理します。
2.制度解説:賞与の損金算入と源泉徴収の基本
法人税法上、賞与は「実際に支給した事業年度」に損金算入できます(法人税法22条、法人税基本通達9-2-41)。
したがって、決算期末までに支給が完了していることが前提条件です。
たとえば12月決算の会社であれば、12月末までに賞与を支給(または確定)する必要があります。
また、賞与を支給する際には以下の手続きが必要です。
| 手続項目 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 源泉所得税 | 支給時に天引き | 翌月10日までに納付 |
| 社会保険料 | 賞与支給届を提出 | 健康保険・厚生年金の標準賞与額で計算 |
| 雇用保険料 | 同様に控除・納付 | 上限は年間150万円まで反映 |
3.実務上の判断軸:損金算入の“タイミング”と“確定要件”
節税効果を最大化するには、「いつ損金にできるか」の判断が肝心です。
法人税法では、賞与を損金算入するために次の3要件を満たす必要があります(法人税法施行令72条の2)。
支給額が事業年度末までに全従業員に対して通知されている
事業年度末までに金額が確定している
事業年度終了後1か月以内に実際に支給されている
このいわゆる「未払賞与の損金算入要件」を満たせば、実際の支払いが翌月でも、当期の損金とすることが可能です。
ただし、1人でも支給額が未確定の従業員がいれば、全体が損金算入できなくなるため、注意が必要です。
4.よくある誤解と修正
誤解①:「賞与を計上すれば自動的に損金算入できる」
→ 実際には「確定通知+支給期日1か月以内」の要件が必要。未払計上だけでは認められません。誤解②:「取締役賞与も経費にできる」
→ 役員への賞与は「定期同額給与」または「事前確定届出給与」でなければ損金不算入となります(法人税法34条)。役員賞与は別のルールで管理すべきです。誤解③:「支給額を一律カットすれば節税になる」
→ 賞与額の減額は従業員の士気低下や離職につながり、結果的に経営コスト増を招くこともあります。単純なコスト削減は得策ではありません。
5.現場で役立つ実務チェックリスト
| チェック項目 | 確認内容 |
|---|---|
| ✅ 支給総額の決定 | 役員会・取締役会で議事録を残しておく |
| ✅ 従業員ごとの支給額通知 | 書面・メールなどで本人に確定通知を行う |
| ✅ 支給日程 | 期末から1か月以内に実際の支給 |
| ✅ 社会保険・源泉税の処理 | 各届出・納付期限をスケジュールに反映 |
| ✅ 役員分との区分 | 従業員賞与と明確に区別し、別管理 |
実務のポイント
・支給日と経理処理日を明確にし、会計システム上でも同一期間に反映させる
・税務調査では「通知の証拠書類(社内メール・Excel一覧・回覧文書)」の提示が求められるケースが多い
6.まとめ:適切な賞与運用が“信頼経営”につながる
賞与は「感謝と評価の象徴」であると同時に、税務・会計上の精緻な判断が求められる取引です。
法令要件を正確に押さえ、タイミングを誤らずに処理することで、節税効果を最大化できるだけでなく、従業員への誠実な姿勢としても評価されます。
藁総合会計事務所では、年末賞与の計算・支給時期の判断・損金算入可否の確認など、実務全般をサポートしております。
「節税」と「信頼」の両立を目指す経営者の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
【令和7年分】確定申告の準備のお願い
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
さて、今年も残すところわずかとなりました。
当事務所では、令和7年分(2025年分)の所得税確定申告に向けた準備資料を、令和7年11月10日(月)に「確定申告準備書面」とともにメール便で発送いたします。
お手元に届きましたら、内容をご確認のうえ、必要資料のご準備をお願いいたします。
Ⅰ.年内にやらなければならないこと
所得税は 1月1日~12月31日 の1年間の所得を基に計算します。
年内の行動が来年の税金額を大きく左右しますので、早めのご対応をお願いいたします。
① 株式・投資信託の取引がある方へ
令和6年から新しいNISA制度が始まりました。
旧NISAや特定口座との損益通算ができません。
含み損のある株式の**「損出し」**など、年内売却による節税をご検討ください。
② 不動産の修繕を検討している方へ
修繕費は年内引き渡しで経費算入が可能です。
ただし、契約書・見積書の内容により資本的支出と判断される場合もあります。
年内に工事内容を確定させましょう。
③ 設備投資・パソコンの買換えを検討している方へ
「中小企業投資促進税制」などにより、一定の設備は年内取得で即時償却や税額控除の対象になります。
青色申告の方は年内購入がおすすめです。
④ 減価償却方法を見直したい方へ
定額法・定率法の変更には届出が必要です。
翌期から変更を希望する場合は、12月31日までにご連絡ください。
⑤ 回収不能な売掛金・貸付金がある場合
法的手続きや取引停止など、貸倒損失の要件を満たすかを確認し、年内に処理を検討しましょう。
⑥ 生前贈与をお考えの方へ
令和6年から「相続時精算課税制度」に年間110万円の基礎控除が導入されました。
暦年贈与との比較検討のうえ、年内に贈与契約書を作成して実行することをおすすめします。
Ⅱ.医療費控除について
同封の「医療費の集計表」をご利用ください。
受診者・医療機関ごとに集計し、ご提出をお願いいたします。
領収書の提出は不要ですが、当事務所で集計をご希望の場合は領収書をご送付ください。
(別途料金が発生します)
Ⅲ.ふるさと納税・寄附金控除について
ワンストップ特例を利用された方が確定申告を行うと、特例は無効となります。
確定申告を行う場合は、全ての寄附金受領証明書またはマイナポータル連携データをご準備ください。
Ⅳ.インボイス制度について
令和5年10月に開始されたインボイス制度は、令和7年で3年目を迎えます。
登録事業者の方は、**登録番号(T+13桁)**の記載をお忘れなく。
登録取消を希望する場合の届出期限:令和7年12月17日(水)
免税事業者が令和7年から課税事業者となる場合の届出期限:令和7年12月31日(水)
令和8年9月30日まで、「2割特例」(小規模事業者向け負担軽減措置)が利用可能です。
Ⅴ.提出期限のご案内
確定申告に必要な書類一式は、令和7年1月30日(金)まで にご提出ください。
提出が遅れますと、申告期限(3月17日予定)に間に合わない場合があります。
お早めのご準備をお願いいたします。
Ⅵ.ご相談のお願い
次のようなご相談は年内にご連絡ください。
相続税・贈与税の試算
設備投資の時期・内容
減価償却方法の変更
課税方式・届出の検討
節税シミュレーション
おわりに
「確定申告準備書面」は、令和7年11月11日(月)にメール便でお届けいたします。
お手元に届きましたら内容をご確認のうえ、必要資料をご準備ください。
確定申告準備書類および関連資料は、令和8(2026)年1月31日までにご送付くださいますようお願いいたします。
ご不明な点がございましたら、お気軽に当事務所までご連絡ください。
📞 お問い合わせ先
藁総合会計事務所
〒142-0041 東京都品川区戸越2-5-3ウェルマン戸越3階
TEL:03-5749-4568 | E-mail:info@warara.com
営業時間:平日9:00~18:00(土日祝休)
【令和7年分】国税庁「年末調整控除申告書作成用ソフトウェア」が公開されました
年末調整|令和7年分
年末調整をもっとスムーズに。国税庁の無償ソフトで控除申告書をかんたん作成。今年(令和7年)は基礎控除の引上げなど所得税の見直しがあり、提出書類や給与計算にも影響します。本記事ではソフトの使い方と改正点、実務の注意点をまとめました。
年末調整控除申告書作成用ソフトウェアとは
国税庁が提供する無料ツールで、パソコン・スマートフォンから「扶養控除・保険料控除・住宅ローン控除」などの申告書を対話形式で作成できます。入力内容は自動計算・自動チェックされ、PDF印刷やデータ提出(勤務先対応時)が可能です。
主な機能
- 質問に答えるだけで控除申告書を自動作成
- 生命保険等の控除証明書データ(XML)を取り込み
- マイナポータル連携で証明書データを一括取得
- PC/iOS/Androidに対応(最新版の動作環境をご確認ください)
こんな方におすすめ
- 書き間違い・転記ミスを減らしたい従業員
- 書類回収・差戻し対応を減らしたい人事・経理
- 電子データで保管・管理したい企業
※ 勤務先の受入可否(データ提出・PDF様式)は事前にご確認ください。
導入メリット
- 時短:入力案内+自動計算で作成時間を短縮
- 正確:記入漏れ・桁誤り・控除漏れを自動検出
- 効率:控除証明書データの取り込みで手入力を削減
- 柔軟:紙提出/データ提出の両方式に対応
令和7年の所得税改正:ここに注意
今年は所得控除の見直しが実施され、年末調整・給与計算に影響します。主なポイントを表にまとめました。
| 論点 | 改正の要旨 | 実務への影響 |
|---|---|---|
| 基礎控除 | 控除額が48万円 → 58万円に引上げ | 全員に影響。年末調整の自動計算値が変わるため様式・システム更新を確認 |
| 給与所得控除 | 最低保障額が55万円 → 65万円に | 源泉徴収税額表が変更。12月支給分以降の税額計算に注意 |
| 扶養・配偶者控除の所得要件 | 合計所得金額要件が48万円以下 → 58万円以下に緩和 | 対象者が増える可能性。申告書の該当有無を再確認 |
| 特定親族特別控除(新設) | 19~22歳の学生等を対象に親が一定額を控除 | 該当者は新様式の申告書提出が必要。周知を |
| 適用タイミング | 原則、令和7年12月以降支払の給与から新制度適用 | 11月まで旧表、12月以降新表という二段階運用に留意 |
※ 詳細要件・経過措置は最新の法令・通達・国税庁情報で最終確認してください。
基本の進め方(ソフト活用フロー)
- ソフトを準備:国税庁の特設ページからPC版/アプリ版を入手
- 証明書を集める:生命保険・地震保険・住宅ローン等の控除証明書(できれば電子データ)
- 入力する:質問に沿って入力し、控除証明書データ(XML)を取り込み
- 申告書を出力:PDFに保存し、勤務先の指示に従って紙/データで提出
- 提出後の確認:差戻しや記載不備がないか、給与担当からの連絡をチェック
チェックリスト(企業・従業員)
企業・人事労務ご担当者
- 年末調整ソフトの受入方針(データ可否・PDF様式)を決定
- 給与計算システムの改正対応(基礎控除・給与所得控除・税額表)を確認
- 新設特定親族特別控除の周知と申告書回収体制を整備
従業員のみなさま
- 控除証明書は電子データでの取得を推奨(マイナポータル連携が便利)
- 家族の所得状況を確認し、扶養・配偶者控除の要件に該当するかチェック
- 19~22歳の子がいる場合、特定親族特別控除の対象可否を確認
- 早めに入力・提出し、差戻しを防止
参考リンク(公式)
- 国税庁|年末調整控除申告書作成用ソフトウェア(年末調整特設ページ)
https://www.nta.go.jp/users/gensen/nenmatsu/nencho.htm - 財務省|令和7年度 税制改正(概要)
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2025/
※ 本記事は一般的な情報提供です。個別事情により取扱いが異なる場合があります。適用にあたっては税理士へご相談ください。
所得税減額承認申請
📝 所得税の予定納税額 減額承認申請のご案内
事業の業績不振や災害、扶養親族の増加などにより、当年の所得見込みが減少する場合――
**「所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額承認申請」**が可能です。
✔️ どんなときに利用できる?
以下のいずれかに該当する場合に申請できます(国税庁)
- 個人事業を廃業・休業・失業した
- 業績不振などにより前年より所得が減少する見込み
- 災害・盗難・横領による損害がある
- 所得控除・税額控除が前年より増え、結果所得税が減る見込み
- その他、特殊な事情がある場合
🗓 提出期限はいつ?
- 第1期分+第2期分同時申請:7月15日まで(令和7年は7/15)
- 第2期分のみ:11月15日まで
※ 土日祝日の場合は翌営業日。
✍️ 申請方法
- 申請書を入手
国税庁のPDFをダウンロード、あるいは税務署窓口で取得。 - 必要事項を記入
前年の予定納税額・当年の見込み所得を記入し、減額後の金額を明記。 - 添付書類を準備
例:6月末時点の損益試算表、帳簿、領収書、災害証明など - 税務署へ提出
e‑Taxまたは郵送、窓口でも可。e‑Tax利用時に「電子通知希望」にチェックすると、承認通知もe‑Tax内で受け取れます
🔔 申請後の流れ
提出後、税務署から「承認」「一部承認」「却下」のいずれかの通知が届きます(紙またはe‑Tax
承認された額が新たな予定納税額として適用されます。
ℹ️ 注意点
- 証拠書類(帳簿・領収書など)は十分に準備しましょう
- 納税資金に余裕があれば、敢えて申請せずに通常支払い→確定申告での還付も一案。還付加算金が付くメリットがあります
- 定額減税を受けるなら、申請することで本人だけでなく扶養家族分も自動的に控除対象に。
📌 まとめ
この制度は「予定納税額が過大」「所得見込みが減って納税が困難」といった実態に合わせた制度です。
期限厳守・証拠書類の準備・必要な記載を整えて、スムーズに申請しましょう!
※ 納税者本人で手続きが難しい場合は、お気軽に当事務所までお問い合わせください。
e‑Taxの利用・書類整備・税務署対応など、プロが全面サポートいたします。
所得税の季節です。申告忘れがないようにしてください。
所得税の申告期間が迫ってきました。
各税金の申告期間は以下の通りです。納税は申告期間の最終日までとなります。
申告期間中に申告をしないと、様々なペナルティを受けることになります。
所得税 令和7年2月17日(月)~3月17日(月)
贈与税 令和7年2月03日(月)~3月17日(月)
消費税 令和7年1月 ~3月31日(月)
振替納税を選択している場合の振替日は以下の通りです。
引き落とし不能とならないように前日には残高の確認をしてください。
所得税 令和7年4月23日(水)
消費税 令和7年4月30日(水)
令和6年分年調ソフト公表(国税庁)
年末調整ソフト(令和6年分)について
国税庁は令和6年分の年末調整に対応するソフトウェアを公表しました。このソフトは、年末調整の計算を簡便化し、正確に処理できるよう設計されています。
主な特徴:
- 簡単な操作:必要な項目を入力するだけで、年末調整の計算が自動で行われます。
- 最新の税制対応:令和6年分の税制改正に対応しており、最新の税額控除や所得控除の計算が可能です。
- データ管理の効率化:従業員の情報を一元管理できるため、複数の従業員の年末調整を迅速に行えます。
推奨ユーザー:
- 企業や事業主の方で、従業員の年末調整を行う担当者
- 税理士や会計事務所などの専門家
ダウンロード方法:
国税庁の公式サイトから、以下のリンクをクリックしてソフトをダウンロードしてください。 年末調整ソフトダウンロードページ
注意点:
- 事前にソフトウェアの動作環境を確認の上、インストールしてください。
- 使用に関する詳細なマニュアルも同ページで入手可能です。
令和5年審査請求の概要の公表 | 税務・会計の専門家 藁総合会計事務所
審査請求は、納税者が税務署長や国税局長の処分に不服がある場合に、国税不服審判所に取消しや変更を求める制度です。
処分をした税務署長や国税局長ではなく、国税不服審判所が公正な第三者の立場で、納税者の正当な権利利益の救済を図ることを目的となっています。
令和5年度には3,917件の審査請求がありました。
理岩5年の審査請求の処理件数は2,873件で、認容割合は9.7%で、納税者にとっては厳しい判断をくだされています。
令和6年能登半島地震に係る国税の申告・納付等の期限延長措置の一部地域における終了について
日税連を通じて国税庁から、石川県及び富山県を対象に国税に関する法律に基づく申告、納付等の期限の延長措置について、指定地域の内一部を除き、令和6年1月1日から同年7月30日までの間に当初の期限が到来する国税の申告、納付等の期限を令和6年7月31日とする旨周知依頼がありました。
詳しくは、次のURLをご参照ください。
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/saigai/r6/noto/index.htm
税理士 藁信博(