新年のご挨拶
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
旧年中は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
旧年中は格別のご厚情を賜り、誠にありがとうございました。
年末が近づくと、経営者の皆さまから
「今年は本当にあっという間だった」
「忙しくて、数字をゆっくり見る時間がなかった」
という声をよく耳にします。
12月は、会計上も税務上も「区切りの時期」です。
日々の忙しさで後回しになっていた帳簿や書類が、気がつけば積み上がっている…そんな声をよく聞きます。
法人経営者の方とお話をしていると、
「会社の税金は税理士に任せているから大丈夫」
「法人税・消費税は把握している」
という声をよく耳にします。
法人経営者の方とお話をしていると、
「会社の税金は税理士に任せているから大丈夫」
「法人税・消費税は把握している」
という声をよく耳にします。
一方で、意外と見落とされやすいのが、
経営者“個人”として負担している税金です。
会社の数字がきれいに整理されていても、
個人側の税金を正しく理解していないと、
「手取りが思ったより増えない」
「あとから想定外の税負担が出てくる」
といった事態が起こりがちです。
今回は、**経営者が特に忘れやすい「個人側の税金」**について、実務の視点から整理します。
まず大前提として、
会社(法人)と経営者個人は、税務上まったく別の存在です。
法人 → 法人税・法人住民税・法人事業税・消費税
個人 → 所得税・住民税・社会保険料 など
この切り分けを意識していないと、
「会社で利益が出ている=自分も余裕がある」
と誤解してしまいがちです。
実際には、
会社の利益と、経営者個人の可処分所得は一致しません。
経営者個人にとって、最も基本となるのが役員報酬です。
役員報酬は、
法人側では「損金(経費)」になりますが
個人側では「給与所得」として課税されます。
その結果、
所得税(累進税率)
住民税(一律10%)
が毎月・毎年、確実にかかります。
法人税だけを意識して役員報酬を高く設定すると、
個人側の税率が一気に上がり、トータルでは不利になるケースも少なくありません。
住民税は、前年の所得をもとに課税されます。
そのため、
会社の業績が落ちた
役員報酬を下げた
という年でも、
前年の好調時の所得に基づく住民税が課税されることがあります。
「今年は報酬を下げたのに、住民税が高い」
と感じる理由の多くは、このタイムラグです。
資金繰りや生活費を考えるうえで、
住民税は必ず“翌年分まで含めて”見積もる必要があります。
厳密には税金ではありませんが、
**社会保険料(健康保険・厚生年金)**は、
経営者個人にとって非常に大きな負担です。
特に注意が必要なのは、
役員報酬を上げる
→ 社会保険料も連動して増える
→ 手取りは思ったほど増えない
という構造です。
法人・個人トータルで見ると、
「税金より社会保険料の方が重い」
というケースも珍しくありません。
経営者の方は、以下のような収入をお持ちのことも多いです。
株式の配当
不動産収入
副業・講演料・原稿料 など
これらは、役員報酬とは別に
個人の所得として確定申告が必要になります。
特に注意したいのは、
「会社とは関係ない収入だから大丈夫」
「源泉徴収されているから問題ない」
と思い込んでしまうケースです。
実際には、
合算すると税率が変わる、住民税が増える
といった影響が出ることがあります。
理由はシンプルです。
法人税・消費税 → 決算で“見える”
個人の税金 → 給与天引きや翌年課税で“見えにくい”
その結果、
会社の数字だけを見て経営判断をしてしまう
ということが起こります。
しかし、本来重要なのは
「法人+個人トータルで、どれだけ残るか」
という視点です。
経営者にとっての税務は、
「会社の税金」だけでは完結しません。
役員報酬
所得税・住民税
社会保険料
副収入への課税
これらを含めて初めて、
本当の意味での手取り・可処分所得が見えてきます。
役員報酬の金額や設計一つで、
将来の税負担や生活の安定性は大きく変わります。
「会社の税金は見ているけれど、
個人側までは整理できていない」
そう感じた方は、
ぜひ一度、法人と個人をセットで見直してみてください。
状況に応じた最適なバランスについて、
お気軽にご相談ください。
12月は、会計上も税務上も「区切りの時期」です。
日々の忙しさで後回しになっていた帳簿や書類が、気がつけば積み上がっている…そんな声をよく聞きます。
しかし、年末に帳簿を整えておくことで、
決算の精度が上がり、税金リスクも減り、翌年のスタートを軽くする
という、大きなメリットがあります。
今日は、実務で押さえておきたい“帳簿メンテナンスのポイント”を整理します。
・請求書の出し忘れ
・相手からの請求書未着
・入金済みだが入金処理が未記帳
こうしたズレは決算数値を歪めます。
得意先・仕入先ごとに突合して、漏れを確実に洗い出しましょう。
仮払金・立替金は“残高が動かない勘定科目”として、税務調査で必ず確認されます。
・担当者が退職した
・処理し忘れた
・領収書がどこかにあるはず
こうした曖昧な残高は放置しないことが重要です。
実態として使用していない資産を除却せず、
帳簿上だけ“存在し続けている”ケースが非常に多く見られます。
・壊れて捨てた
・入れ替えたのに古い資産が残っている
・中古で売却したのに処理していない
固定資産は年度末だけでなく、年末の時点でも棚卸をしておくと誤差が減ります。
小口現金はズレが起こりやすい科目です。
特に、誰が管理しているのか不明確な場合はリスクが高いです。
この時期に残高を突き合わせ、“宙に浮いた現金”をゼロにしましょう。
・広告費
・通信費
・外注費
・社会保険料
など、12月分の費用が翌月請求になるものは、計上漏れが起こりやすいポイントです。
年明けの処理が軽くなり、決算スケジュールが短縮できます。
仮払金・未払金の放置は“調査で疑われるポイント”です。
年末に整理することで、余計な指摘を避けられます。
正しい数値は、経営の羅針盤です。
「年末の棚卸」の積み重ねが、翌年の意思決定を確実なものにします。
帳簿のメンテナンスは、華やかな業務ではありませんが、
最も効果が出る“地味だけど効く”管理業務です。
今の忙しさを少しだけ止めて、
12月に帳簿を整える時間を取ってみてください。
きっと、翌年の経営と経理が「格段にラクになる」ことを実感していただけると思います。
2023年から2025年にかけて、労働時間や残業の扱いに関する重要な制度変更が段階的に行われています。
特に中小企業は、「いつ・何が変わったのか」「自社が対象なのか」が分かりにくく、誤解しやすい領域です。
本稿では、“割増率”と“残業時間の上限規制”を分けて理解できるように再編成し、経営者・実務担当者が押さえるべきポイントを整理しました。
労働時間まわりの制度変更は、大きく3つに分類できます。
それぞれの発生時期がズレているため、混乱が生じやすくなっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 中小企業すべて |
| 改正内容 | 月60時間超の時間外労働 → 割増50% |
| 従来 | 大企業のみ50%、中小企業は25%だった |
| 影響 | 給与計算・36協定・固定残業制度の見直し |
▶ 「割増率の適用範囲の拡大」は2023年が唯一の該当。
▶ 2024年・2025年には“割増率の追加変更”はありません。
2024年から、これまで猶予されていた業種にも「残業時間の上限規制」が適用されました。
これは“割増率”とはまったく別の制度です。
| 対象業種 | 主な内容 |
|---|---|
| 建設業 | 年720時間が上限(例外の厳格化) |
| 運送業(自動車運転業務) | 年960時間まで |
| 医師 | 健康確保措置の義務化 |
▶ 「働かせ方」そのものを制限する内容で、割増率とは別物。
▶ 36協定、シフト、休憩・休日管理の見直しが必要。
2025年に「割増率が上がる」などの法改正はありません。
しかし、実務レベルでは以下の“運用強化”が明確に進みます。
管理監督者の基準の厳格判断(名ばかり管理職の否定)
深夜・休日労働の区分管理の明確化
労働時間の電子管理(PCログ、ICカード等)の適正利用
副業・兼業者の労働時間通算ルールの整備
裁量労働制の適正運用チェック
特別条項付き36協定の「実態確認」強化
▶ 制度そのものではなく“適用の実務が厳しくなる”年と理解するのが正確。
月60時間超の残業は正しく50%計算されているか
固定残業代と実残業時間の整合性が取れているか
業種特有の上限に該当しないか
36協定の内容が実態と一致しているか
管理監督者の基準判定に問題がないか
裁量労働制の文書・協議の整備
PCログ/勤怠記録のどちらを正とするかルール化
労働時間の二重管理の危険がないか
「割増率が変わった」のは2023年のみ。
「上限規制」は2024年から本格適用。
「2025年」は制度変更というより“運用が厳しくなる年”。
制度の理解が曖昧なまま放置すると、給与計算の誤り、固定残業代の無効化、名ばかり管理職の指摘など、会社にとって大きなリスクにつながります。
会社の状況に合わせて、労務・税務・人事の観点から総合的な見直しを行うことが重要です。
ChatGPTが登場してから、世の中は急速に変わり始めました。
ただ、変化というものは外から見ると“突然の大波”のように見えますが、
実際はとても静かに、少しずつ、しかし確実に進んでいくものです。
私自身、AIが騒がれ始めた頃は、
「税理士業務にどこまで役に立つのだろう?」
「制度改正や判例のような専門領域に対応できるのか?」
と半信半疑でした。
ところが、使い始めて2年半。
今では次のように考えています。
“AIは、税理士がより税理士らしくあるための道具である。”