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特定資産の買換の特例の適用には、事前届出が必要になりました!

改正の内容をご説明する前に、用語の意義と買換えのパターンを理解しておきましょう。

「買換えの特例」とは、自己が所有している譲渡資産を譲渡し、かつ買換資産を取得し、一定の期間内に事業の用に供した場合において、その譲渡時に生じた利益を一定の方法により翌事業年度以降に繰り延べ、法人税を分割して納付できる制度です。
次に「買換えの特例」の適用を受けることができる買換えのパターンについてですが、買換えのパターンは次の5つで、次の通り改正されました。
①既成市街地等内から外への買換え
→ 改正により除外されました。
②航空機騒音障害区域内から外への買換え
→ 改正により、譲渡資産のうち一定の区域にある資産が除外されました。
③既成市街地等及びこれに類する一定の区域(人口集中地区)内における土地の計画的かつ効率的な利用に資する施策に実施に伴う土地等の買換え
→ 改正はありませんでした。
④長期所有資産の買換え(所有期間が10年を超える国内における土地等、建物又は構築物から国内にある一定の土地等、建物又は構築物への買換え)
なお、買換え可能な土地等は、事務所等の特定施設の敷地の用に供されるもの等で、その面積が300㎡以上のものに限られます。
→ 改正により、次の通り繰り延べ割合が変更となりました。
a東京都の特別区の区域から地域再生法の集中地域以外の地域への本店又は主たる事務所の所在地の移転を伴う買換えの課税の繰り延べ割合が現行の80%から90%に引き上げられました。
b同法の集中地域以外の地域から東京都の特別区の区域への本店又は主たる事務所の所在地の移転を伴う買換えの課税の繰り延べ割合が現行の70%から60%に引き下げられました。
⑤日本船舶の買換え
→ 改正がありましたが、船舶についての特例であり、重要性が乏しいと思いますので、今回は割愛します。

事前届出が必要
買換え特例の適用要件に、納税地の所轄税務署長に本制度の適用を受ける旨の届出をすることが追加されました。
aこの届出は、譲渡資産の譲渡の日を含む3月期間の末日の翌日から2月以内に行われなければならないこととされています。
3月期間とは、事業年度をその開始の日以後3月ごとに区分した各期間をいい、最後に3月未満の期間を生じたときは、その3月未満の期間とされています。
bこの届出は、上記aの届出期間内に本制度の適用を受ける旨及び届出者の名称、納税地及び法人番号並びに譲渡資産・買換資産に関する一定の事項を記載した届出書により行わなければならないこととされています。
なお、この要件は、一の事業年度の期間内に譲渡資産の譲渡と買換資産の譲渡をした場合の適用要件とされており、譲渡資産の譲渡をした日を含む事業年度開始の日前に買換資産を取得した場合、譲渡資産の譲渡をした日を含む事業年度終了の日の翌日から一定期間内に買換資産の取得をする見込みである場合及び交換譲渡資産と交換取得資産との交換の場合には、この届出は不要とされています。

最後に、この制度の適用関係を見ておきましょう。
この改正は、令和5年4月1日以後の土地、建物等の譲渡資産の譲渡をした場合に適用になります。
ただし、上記⑤の改正は、令和6年4月1日以後に譲渡資産の譲渡をして、同日以後に買換資産の取得をする場合の届出について適用されます。
買換えの特例には、譲渡資産の譲渡前に買換え資産の取得を行う「先行取得」などについても改正されていますが、今回は割愛します

この記事を書いた人

税理士 藁信博(代表者プロフィール
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