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試験研究費の税額控除制度はどんな試験研究をすれば使える?

試験研究費の税額控除制度というものがあります。試験研究費の額に応じて、一定の割合で計算した金額を法人税額から控除することができる制度です。法人税の節税でよく出てくる減価償却費の特別償却などの制度は毎年計上する経費を前倒しで計上し、前倒しで計上した年度の法人税額を減らすことになりますが、償却額は全体では増える訳ではないので、前倒しで計上した翌年度からは計上額が増えてしまいます。一方でこの試験研究費の税額控除制度は、法人税額から特別に税額を控除するので、この制度を適用しても翌年からの税額が影響するわけでもありませんし、適用できるのであれば絶対に適用したい制度です。試験研究費の額の十二%を法人税額から控除できます。(上限の規定はあり。)しかし、試験研究というと、大企業で、研究所があって、新たな技術を研究して、発明する・・・というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。そのため、自分の会社には関係無いなと思っているかもしれません。では、実際にはどのようなものが「試験研究費」としてこの制度の対象となるのでしょうか。


【試験研究費の額】
この制度の対象となる試験研究費の額は次の通りです。
1 製品の製造または技術の改良、考案もしくは発明に係る試験研究(新たな知見を得るためまたは利用可能な知見の新たな応用を考案するために行うものに限ります。)のために要する費用。
2 新たな役務の開発に係る試験研究(新サービス研究)として①大量の情報を収集する機能を有し、その機能の全部、主要な部分が自動化されている機器または技術を用いて行われる情報の収集。②その収集により蓄積された情報について、一定の法則を発見するために、情報解析専門家により専ら情報の解析を行う機能を有するソフトウエアを用いて行われる分析。③その分析により発見された法則を利用した新サービスの設計④その発見された法則が予測と結果の一致度が高い等妥当であると認められるものであることおよびその発見された法則を利用した新サービスがその目的に照らして適当であるとみとめられるものであることの確認。

どうでしょうか?自社で該当しそうなものはありましたでしょうか?ここで言う「新たな」とは、「今まで世の中になかった」という意味ではなく、「その企業にとっての新たなサービス」という意味です。また、以前から提供しているサービスに関連する試験研究であっても、新たな内容が付加される場合やサービスの提供方法が新しくなる場合などは「新たな」サービスに該当します。何か発明しないといけないと言うものではないのです。また、これらの試験研究は自社で行うのではなく、他者に委託して行ったものも対象です。

【経済産業省のQ&Aから】
Q 顧客のインターネットアクセスを自動で解析し、顧客に最適な商品提案を行うためのソフトウェアを開発していますが、税制の対象になりますか?
A 独自にアルゴリズムの開発を行い、これを特定のソフトウエアとして実装すれば製品の開発に係る試験研究となり得ます。また、同種のソフトウェアを開発し、自社内プロセスにおいて実装した場合は、技術の改良に係る試験研究となり得ます。
Q 情報の収集について、他者からデータを購⼊した場合には情報の収集になるのでしょうか?
A 当該データが、「⼤量の情報を収集する機能を有し、その全部⼜は主要な部分が⾃動化されている機器⼜は技術」によって収集されたものであれば、情報の収集に該当します。
Q 情報の収集や分析のプロセスについては、⾃社内で⾏うのではなく、外部に委託しようと考えていますが、その場合も対象になるのでしょうか?
A サービス設計⼯程の全てを実⾏することの判定については、法⼈がその全部⼜は⼀部を委託により⾏うかどうかは問わないこととなりますので、外部に委託した部分があった場合も対象になります。

この記事を書いた人

税理士 藁信博(代表者プロフィール
藁総合会計事務所 代表
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